総合美容専門メーカーのショールーム「セブンビューティーストア」(東京)の刷新に伴うブランディングも兼ねた内装計画です。 クライアントは美容関連の化粧品や消耗品など概ね安めの価格帯の商品展開から事業拡大を重ね、 今では美容関連の大型機器(数百万円規模)を製造・販売するに至りました。 そんな異なる価格帯の商品を扱うがゆえの「見せ方」の悩みを解決した事例となります。
クライアントは美容意識の高い韓国を母体とするだけに、化粧品などの低価格帯商品には定評があった中で、業界として後発的にスタートを切ることになった大型機器の製造販売。 「セブンビューティー」というメーカー名を冠した中で、多様な商品ラインナップを見せたいものの、数百〜数千円単位で購入できる低価格帯商品群と、200万円前後の価格帯の機器類では、ショーアップの手法も変わってくるため、エリアを完全に2分しました(赤で示したエリアが前者、青で示したエリアが後者)。 また、クライアントはビルの1Fと4F(今回リニューアルを行った)に入居しており、1Fにてこれから開業したい人に向けたセミナーなどを実施していたところを、青のエリアを抜けた先にあるセミナースペース・商談スペースで実施できるようにして、自社製品に触れる機会を増やしています。
高価格帯ゾーン(図青エリア)のベースは白や金など、高級なイメージとマッチする配色を使用。美容の観点であまり縁起の良くない「角」にはアール(曲線)を付けるなど細かい配慮も行っている。入口は高級エリアに掛かっており(上図参照)、来客は自然とそちらのエリアから見学したくなるような仕掛けとなっています。
エステ、フェイシャル、ネイル、まつげなどの各種サロンや整体 など様々な施術エリアを再現して、来客に各種機器を導入した イメージを具体的に伝えられるようにしています。セミナーの 後には、その足ですぐに施術を体験することもできるのです。
こちらのゾーン(図赤エリア)は、木目など温かみのある素材な どを使い、全体的に親しみやすい色使いを意識。化粧品や消 耗品など、これまで多種多様な商品ラインナップを抱えるがゆ えに、やや雑多な印象を与えていた展示の仕方を、伝えたい情 報を的確に伝えられるようにしました。柱状の什器に、展開す るブランドごとに陳列したり、商品説明のモニターでアピールし たりといった商品を吟味しやすくするような工夫を施していま す。